WESTIEに多いとされる病気について。。。
WESTIEの若年犬に時々見られる好発疾病として、3つの珍しい病気があります。
1.レッグ・ペルテス病(大腿骨頭の無菌性壊死)
大腿骨頭の関節部分への血液循環障害によって起こる。
このため骨頭は柔らかくなる。
患部のある肢の大腿筋は、しばしば萎縮する。
そのため、大腿骨頭は、よく変形している。
軽症の場合は、安静にしておくと3ヶ月位で自然治癒する。
重症の場合は、患部および大腿骨頭切除が必要となる。
大腿骨頭を切除すると、仮関節が形成され、歩行できるようになる。
この病気は、一般に、6〜8ヶ月の未成犬に時々見られる。
この病気が、遺伝的かどうかは、まだわかっていないが、後肢の弱い犬は、繁殖に使うべきではない。
2.頭蓋下顎骨症(ライオン・ジョウ)
片方または両顎が肥大し、はげしい痛みと、時々発熱も見られる。
肥大は、口が開けられなくなるまで進行し、そのため、餓死してしまう場合もある。
治療として、ステロイド剤と抗生剤の投与を行う。
この病気は、治ったとしても、顎の変形(肥大)は、残る。
よって、口は、正常の犬の半分位しか、開けることができない。
この病気は、生後3〜6ヶ月に多発するとして、
それ以前、哺乳期や離乳期に発病の場合は、餓死してしまう。
また、生後9〜11ヶ月の骨の成長が止る時期以後の発病はない。
そして、老犬や抵抗力が落ちた場合、肥大した顎の内部が炎症を起こし、
ドリルで穴をあけ、膿を出すなどの治療を行わなければならない場合もある。
また、骨が耳を圧迫して、慢性の外耳炎や中耳炎を起こす場合もある。
直ったあとも、毎日の観察が必要である。
この病気は、遺伝的要素が高いとされているので、繁殖に使うべきではない。
3.クラッペ病(グロボイド細胞ロイコジストロフィ)
遺伝的に中枢および末梢神経のミエリンの変性が起こる病気である。
後肢の不全麻痺、対麻痺、運動失調および頭部、胴体、尾の振戦などが、現れる。
汎発性の神経系の病気で、進行すると死に至る。
生後6週齢〜6ヶ月の間に発病。
常染色体劣性遺伝で家族性の発生が知られている。
よって、この病気が発生してしまった系統の犬は、繁殖するべきではない。
日本のWESTIEに多いとされる皮膚病について。。。
アレルギー性皮膚炎
遺伝的原因が多分にある。
体が出来あがる2〜3歳くらいより発病することが多い。
子犬のときから発病のみられる個体では、覚悟が必要である。
治療には、ステロイド剤と抗生剤が使われるが、これは、最後の手段にすべきである。
食事療法を行って欲しい。
食事療法は、時間がかかるが、信じて行って欲しい。
すなわち防腐剤の入っていない本当の意味の自然食のフードを与えるべきである。
そして、その個体にあったサプリメントも選んで与えるべきである。
薬による治療を行う場合、まずは、抗生剤のみで治療をする。
これは、時間がかかるが、まだ安全である。
それで効果が現れない場合は、ステロイドを加えることとなる。
ステロイドは、使い続けると、自分で治す力を失う。自己免疫不全になってしまう。
そして、切れなくなってから、2〜3年の命といわれている。
まれに、5〜6年生きるものがいるといわれている。
どうしてもの場合、覚悟して慎重に行って欲しい。
薬づけでぼろぼろにならないように。。。願う。
そして、アレルギーの個体は、繁殖には使うべきではない。
♂も♀も。。。
自分たち(飼い主と愛犬)の苦しみを、どうぞ、次の世代に伝えないで。。。
ステロイドをやめて3週間たったら、繁殖に使っても良いという獣医さんがいる。
ステロイドは、奇形が生まれる確立が、非常に高いものである。
そして、体内に蓄積される。
わずかな期間では、抜けるものではないということを知って欲しい。
アレルギーの体質は、遺伝するということも。。。
フランスのブリーダーさんに聞いた話。
WESTIEにアレルギー性皮膚炎はないという。
日本は、そういう個体を繁殖につかっているのではないか?とも。。。
繁殖制限の厳しいフランスやイギリスにはなくて、どんな個体でも繁殖に使ってしまう日本やアメリカに多いのは、なぜであろうか?
日本の高温多湿ということも原因のひとつでは、あるだろうが、
繁殖する人のモラルが問われる永遠の問題である。
どうぞ、ブリーデイングには、最後まで責任を。。。大切な命のために。。。
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