起源と歴史



ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア 愛称ウェスティとは、ケアン・テリアより発生。
ケアン・テリアの繁殖において、白色の子犬が生まれるのを極端に嫌い、これを淘汰する習慣があったが、
これら白色の子犬ばかり集めて繁殖し、固定したもの・・・とされている。
しかし、これは厳密に言えば正しいとは言えない。

正しくは・・・
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア 愛称ウェスティは、スコットランド西部の高地にて、
小害獣狩りに用いられたテリアと呼ばれる一群の犬たちのなかから発生した。
この犬種は、郷土を同じくするスコテッシュ・テリア、ケアン・テリア、スカイ・テリア、ダンディ・デイモンド・テリアなどと
同じ祖先を持つものと推測される。
そして、これらの犬種たちと、歴史のある時点まで共有してきた祖先犬は、
毛色は多種多様であったものの、剛毛、強壮、勇敢な、どんな相手にも臆さず、怯まず、
挑んだほどの気性の烈しい犬であった。

これは、健在のショー・ドッグ、あるいは家庭犬として、美しく、可愛く、鮮麗されたウェスティの中にも、
過去の気性の激しさでなく、良い意味のテリア・キャラクターとして、時折、垣間見ることが出来る。

その後、ウェスティを今日のような姿に改良したことにもっとも力を注いだのは、
アーガイルシャー州、ポルタロッホのマルコム大佐であった。
大佐は、猟の最中に愛犬の1頭を誤射したことから、深く悲しみ、有色のテリアの繁殖をやめて、
白い狩猟テリアのみの繁殖を行い、固定させ、また、大佐自らウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアと
命名したということが、近年明らかになった。
また、大佐は、ショー・ドッグとしてのウェスティにも力を注がれたが、猟性能を最も重んじ、
ショー・ドッグとしてもそれを失ってはならないとし、それは、良い意味のテリア・キャラクターとして、
今日も多くのウェスティたちに引き継がれている。

ショー・ドッグとしては、ローズニス・テリアとして、1906年のアメリカのウェスト・ミンスター展に出陳された。
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアとして、ドッグ・ショーに独自の部門を持ったのは、
1907年の英国のクラフト展以降である。


ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、ウェスティという愛称までいただき、
現在、英国や米国などにおいては、テリアの中でもっとも多くの人々に飼われ、愛され続けている。



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