腸内寄生虫症
近年は、フィラリアの予防、のみの予防を多くの飼い主さんがするようになって、とても少なく?なってきましたけれど、
まだまだ寄生虫は、潜んでおります。
特に、フィラリアの予防薬を与えない時期、冬〜春にかけて、発症。
(フィラリアの予防薬には、寄生虫も駆虫出来るものが、近年一番使われています。)
体温の高い幼犬の場合は、要注意です。
時々、下痢をする。そして、これを繰り返す。でも、検便をしてもマイナスなので虫ではないとお考えの方。
駆虫薬を与えてみることもひとつの解決策だと思います。
検便でうじゃうじゃでるくらいなら、やせて毛艶もなくなり、血便になってるでしょうから。
感染経路について
・経口感染
寄生虫に感染した犬の糞便に汚染された土、食糞症の犬は、その糞便より感染。
・媒介感染
感染子虫を持ったのみを飲み込んで感染。
・胎盤感染
寄生虫に感染した母犬の胎盤より、胎児に感染。
・経乳感染
寄生虫に感染した母犬の母乳より感染。
回虫症
大きさは7〜15Cm位。主に小腸に寄生。嘔吐や下痢を引き起こす。
経口感染、胎盤感染。子犬への感染率が高い。
鞭虫症
大きさは5〜7Cm位。主に盲腸に寄生。
少数寄生の場合は、ほとんど症状は現れない。時々、軟便をしたり、便の最後が軟便や血便になったりする。
この時は、検便では発見されないこともある。
多数寄生の場合は、腹痛、食欲不振、常に下痢、粘血便。。。よって、栄養不良、毛艶もなくなり、
貧血、脱水etc.の全身症状を表す。
経口感染。フィラリアの投薬時期以外で、多発。
鈎虫症
大きさは1〜2Cm位。主に十二指腸、小腸に寄生。小腸の粘膜に噛み付き吸血するので、厄介な寄生虫である。
急性型では、腹痛。タール便。粘血便。食欲不振。貧血。脱水etc.の全身症状を表す。
慢性型では、特に症状がなく、時々下痢ぎみ。そして、感染卵をばらまく。
胎盤感染。経乳感染。経口感染。1歳未満の未成犬への感染率が高い。
条虫症
大きさは、10〜50Cm位にもなることがある。小腸に寄生。
多数寄生の場合は、食欲不振、軟便や下痢、栄養不良状態を示す。
少数寄生の場合は、症状は現れない。
媒介感染。感染子虫を体内に持ったのみを飲み込むことにより感染する。
予防方法
フィラリアの予防薬で、近年一番使われてるカルメドッグ・チュアブルは、回虫、鈎虫も駆虫します。
また、ミルベマイシンは、回虫、鈎虫、鞭虫も駆虫します。
フィラリアの予防薬は、地域によっても異なりますが、だいたい4月〜11月まで、月1回投与します。
よって、それ以外の時期、または、チュアブルを投与の場合は、鞭虫の寄生に注意すると共に、
あやしいなと思われた場合は、駆虫薬の投与をお勧めします。
(一番安全で確実なのは、ドロンタールプラス。幼犬にも投与できます。)
また、
条虫症の予防には、のみの駆除を。
フロントラインをちゃんと使いましょう。
フロントラインをしても付くからと言われる方もいらっしゃるようですが、しなければもっと付く。
期限もちゃんと守らなければ、無駄でしょう。
近年、フィラリアの予防薬として、チュアブルが一番使われるようになって、鞭虫の寄生が多発していると
当犬舎の主治医が言っていました。地域にもよるでしょうが。
そして、冬から春に多発と。
お散歩の土のあるところのくんくんでもらってくると。
寒い時期だからと油断しないで、また、無症状の個体は、感染卵をばらまく可能性もあるということに、
ご注意下さい。
尚、当方は獣医ではないので、詳しくは獣医師にご相談ください。
![]() |